各種学生割引

学生証を持っていないという不自由はむしろ、大学外のところで多く直面します。


パリで生活をしていると、頻繁に利用するのがメトロ・バス等の交通機関
普通は、パリで生活している人は、NAVIGO(日本でいうSUICAのようなもの)か、Carte Orange(1週間あるいは1ヶ月の定期)を購入することになると思います。
ですが、学生向けには、NAVIGOの特別版、Carte ImaginR(イマジネールと読みます、イマジンエールではないのでご注意を)というものがあります。
これは、1年間のものしかないのですが、月々の料金に換算するとCarte Orangeの普通料金の約半額になる大変お得なもの。
ぜひ利用したいと思って、メトロの切符売り場の窓口で申込用紙をもらったのですが、この申込がなかなか大変そう。
記入事項がたくさんあるうえ、所属大学の印が必要で、しかもどうやら大学に登録(Inscription)していることが必要な様子。


今までもお世話になった、大学の留学生課の親切な担当者の方に相談してみたらどうにかなったかもしれないのですが、それでもこれはちょっと手強そうだと思った私は、Carte ImaginRの申請は諦めることにしました。
現在も、ちょっと悔しいと思いながらも、月ごとにCarte Orangeを購入して、それを利用しています。


交通費以外では、思ったほどは多くないのですが、美術館等で学生割引が用意されていることがあります。
これについては、私は、「国際学生証」を提示して、学生割引を適用してもらっています。
私の場合、フランスでは学生証がもらえないことが前もって分かっていたので、留学前に日本の所属大学の生協で「国際学生証」を作ってもらいました。
必要書類は、日本の所属大学の学生証のコピーと、所定の申請書だけだったと思います。
1200円(1400円?)ほどかかったように記憶しています。


これで問題ないと思っていたのですが、約1週間後に「国際学生証」を受け取ってみたら、有効期限が2008年の3月までしかない!!
私はその後もフランスに数ヶ月いることになっているのに・・・
どうしたらいいのかと生協の方に聞いてみたところ、有効期限が切れる頃に、フランスの大学で再度作ってくださいとのこと。
でも、私はフランスの大学に登録していないのに、「国際学生証」なんて作れるのだろうか・・・まだ試していないので分かりませんが、おそらく無理なのではないかと思います。
その場合、日本の学生証(一応、Universityという英語表記もついている)をそのまま提示して、「これが日本の大学の学生証なんだ」と説明すれば、フランスの窓口の人って裁量が広いので、学生割引を適用してくれるのではないかなどと考えています。
それで学生割引が無理だったとしても、1〜2ユーロほどの差ですから、「国際学生証」の作成費のことを考えると別にそれでいいかなとも思いますし。


などなど、色々と面倒なので、やはりDoctoratに登録する方法をもっと真剣に考えればよかったとちょっと後悔しているところです。


【追記】
日仏共同博士課程プログラムで留学すると、Doctorat扱いになって、学生証ももらえるようです。
(ただ、このプログラムについてはフランスの大学の事務もよく把握していないようなので、担当者によっては違う扱いをされるかもしれません。)
ですから、日仏共同博士課程の奨学金を受けないコースを選んで、特別研究員の身分も維持したまま留学する(可能なのか学振に問い合わせる必要がありますが)というのが、私にとってはベストだったのではないかと今にして思います。